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Mozilla de 太陽政策

「ブラウザ競争、北風よりも太陽を」からの続き。

さて、ではMozilla版の太陽政策とはどんなものだろうか。Mozilla自体の機能をアピールすることもそうだが、やはりまずは各所で使ってもらえるようにすることが重要なのではないだろうか。

Xero dimension: IE窓から投げ捨て週間に関する私見などでも指摘があるが、現在は公共の場においてInternetExplorerしか使えないことが多い。教育機関しかり、役所などの公共施設しかり。もちろん例外はあるが、現在IEのシェアが多いのは公共機関ではない場所と同じだろう。

ただ一つ違うとすれば、公共施設の場合実験的な要素を取り入れることが意外と多いということだ。オープンソースのオフィスソフトであるOpenOfficeを導入した事例集などを見ても、意外とオープンソースを導入してみようとする団体が多いのに気が付く。端末の台数が多い公共機関では台数の増大=ライセンス数の増大=コストの増大となることも影響しているのだろうが、外部とのファイルのやり取りを行うことが少ない場合にはファイルの互換性を考慮する必要性が低い、ということも理由の一つなのだろう。

OSであるLinuxでも同様で、Linuxを教育用端末に導入する事例などをみても、やはりライセンス数の増大に伴うコストの増大が乗り換えの理由に挙げられている。ただ、Linuxは「病人」には使えない!?でも書いたように、乗り換えコスト(金銭的コストおよび人的コスト)との兼ね合いもあって、アプリケーションソフトの乗り換えほどは進展していないように見える。そのため乗り換えコストが比較的少なくて済むインターネット端末などでの利用が多い。


では、ブラウザの場合はどうか。

Mozillaはまだ市場でのシェアが少ないが、OSやOfficeソフトの乗り換えと比べれば利用者から見た乗り換えコストは少なくて済む。「利用者から見た」と限定していることからも分かる通り、コンテンツの提供側から見ると各ブラウザにあわせたコンテンツを作成する必要があるので、「全てのブラウザに対応させるならば」コスト増大になる。とはいえ、公共機関が提供するコンテンツの場合多少古めのブラウザでも表示できるように作成していることも多いので、一般の企業に比べれば手直しが必要となる範囲は少なくなる(ハズ)。であれば、乗り換えにかかるコストも一般の企業と比べれば少なく済む、と考えられないだろうか。

乗り換えコストが妥協できる範囲であるならば、Linux・Windows・Macと各プラットフォーム上で動かすことのできるMozillaには導入することで得られるメリットも多い。Windows版であればIEと比べてウィルス感染を起こしにくい、Linux版であればデフォルトで使用できOSもライセンス料がかからない、など。

また、日中韓の政府がLinuxの標準化活動へ動いていることなどに見られるように、国が脱Windowsの動きを見せ始めていることも重要な後押しとなる(参考:オープンソースと政府)。現在のところ、Linuxを含めたオープンソースOS用のIEはないので、オープンソースOSが導入される環境においてはMozillaがIEを出し抜くことがWindowsOSの環境より容易になる。

Mozillaは各OS(プラットフォーム)毎に用意されているので、一方のプラットホーム上のMozillaで表示されるWebサイトであれば、もう一方のプラットフォーム上のMozillaでもほぼ同様に表示される。OSの乗り換えを段階的に行う場合、どのプラットフォーム上のMozillaでもほぼ同様に表示されるようになるというのは大きな利点となる。前もって各プラットフォーム上にMozillaをインストールしてMozillaを使うように義務付けておけば、OS乗り換え時の負担を一つ減らすことにもなる。

脱Windowsを見越してWindow上のブラウザを変更する公共機関があってもなんらおかしくはない。仮にそれがIEのセキュリティ問題を理由とする場合であっても、だ。むしろ現段階ではIEのセキュリティ問題を隠れ蓑に移行を促す方策をとったほうが動きやすいだろう。

国を含めた公共機関がMozillaで表示できる事を前提にWebサイトの作成を行うようになれば、いずれ一般企業も追随するようになる。

つまり、「公共機関でMozillaが使える」という実績を作っていくことが重要になってくるわけだ。であれば、公共機関にMozillaを導入しやすくなる環境作りを行うことがMozillaコミュニティ側にも求められるようになるのではないだろうか。

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